ドラム式洗濯機のヒートポンプは臭い?原因の見分け方と対処法

ドラム式洗濯機のヒートポンプ式で臭いがする原因を表すアイキャッチ画像

ドラム式洗濯機の乾燥後に衣類が生乾き臭くなったり、洗濯機置き場から下水のような臭いがしたりすると、「ヒートポンプ式だから臭うのでは?」と不安になりますよね。

結論として、ヒートポンプ式そのものが、必ず臭いの原因になるわけではありません。

臭いは、衣類の乾燥不足、洗濯槽やドアパッキンの汚れ、フィルター、洗剤・柔軟剤の量、排水口など、複数の原因によって発生します。

むやみに洗剤やクリーナーを増やすのではなく、どのような臭いが、どこから発生しているかを先に確認しましょう。

目次

ヒートポンプ式だから臭うとは限らない

ヒートポンプ式は、湿気を含んだ空気を除湿しながら、乾いた温風を循環させて衣類を乾かす方式です。

比較的低温で乾燥すること自体が、必ず臭いにつながるわけではありません。

ヒートポンプ式でも、衣類量が多い場合やフィルター・乾燥経路の状態によっては、乾燥時間が延びたり、衣類に湿気が残ったりすることがあります。その結果、生乾き臭が気になる場合があります。

ドラム式洗濯機の生乾き臭や下水臭など臭いの種類別原因

次の表は、臭いの種類ごとに考えられる原因と、最初に確認したい場所を整理したものです。

臭いの種類主な原因候補最初に試すこと
生乾き臭乾燥不足、衣類の入れすぎ、運転後の放置衣類量を減らし、終了後すぐに取り出す
カビ・雑巾のような臭い洗濯槽、ドアパッキン、洗剤残りパッキン清掃と取扱説明書に沿った槽洗浄
下水・ドブのような臭い排水口、排水トラップ、排水ホース洗濯機置き場と排水口周辺を確認する
ホコリっぽい臭い乾燥フィルター、乾燥経路取扱説明書に沿ってフィルターを清掃する
洗剤・香料の強い臭い洗剤や柔軟剤の入れすぎ、自動投入設定使用量と自動投入設定を確認する
ゴム・樹脂のような臭い新品部品、ドアパッキンなど換気しながら臭いの変化を確認する
焦げた臭い・刺激臭本体内部の異常の可能性使用を止めてメーカーへ相談する

ドラム式洗濯機が臭う原因を種類別に確認

乾燥後の衣類が生乾き臭になる

乾燥後の衣類から、湿ったタオルのような生乾き臭がする場合は、衣類に水分が残っている可能性があります。

主な原因候補は次のとおりです。

  • 乾燥容量を超えている
  • 厚手衣類を一度に入れている
  • 衣類がドラム内で絡まっている
  • 乾燥フィルターにホコリがたまっている
  • 乾燥終了後に衣類を長時間放置している
  • 洗濯前の衣類を長くためている

ドラム式洗濯乾燥機は、洗濯容量と乾燥容量が同じとは限りません。洗濯できる量いっぱいに入れると、そのままでは乾燥容量を超える機種もあります。

まずは衣類量を減らし、タオルやパーカーなどの厚手衣類を分けて運転してみましょう。

また、運転終了後はできるだけ早く取り出します。温かく湿度のある状態で放置すると、せっかく乾燥しても臭いが気になる場合があります。

洗濯槽からカビ・雑巾のような臭いがする

ドアを開けたときに洗濯槽からカビ臭さや雑巾のような臭いがする場合は、槽内、ドアパッキン、洗剤投入口などを確認します。

洗濯槽には、衣類から出た汚れや洗剤カス、水分が残ることがあります。ドアパッキンの裏側にも、糸くず、髪の毛、水分がたまりやすいです。

次の順番で確認しましょう。

  • ドアパッキンの水分や糸くずを拭き取る
  • 洗剤・柔軟剤の投入口を確認する
  • 使用後は取扱説明書に沿って湿気を逃がす
  • メーカーが案内する方法で槽洗浄を行う

槽洗浄に使えるクリーナーや漂白剤は、メーカーや機種によって異なります。自己判断で混ぜたり、指定されていない製品を入れたりせず、取扱説明書を確認してください。

洗濯機置き場が下水・ドブ臭い

洗濯機のドアを開ける前から周辺が臭う場合や、下水・ドブのような臭いがする場合は、乾燥方式ではなく排水口側が原因になっている可能性があります。

主な確認場所は次のとおりです。

  • 排水口
  • 排水トラップ
  • 排水ホースの接続部分
  • 排水フィルター
  • 防水パン周辺

排水フィルターに糸くずやゴミがたまると、水の流れが悪くなる場合があります。また、排水口の汚れや接続状態によって、臭いが上がってくることもあります。

賃貸住宅で排水口が本体の下に隠れている場合や、自分で確認しにくい場合は、無理に洗濯機を動かさず、管理会社や設置業者へ相談しましょう。

ホコリっぽい臭いがする

乾燥運転中や終了後にホコリっぽい臭いがする場合は、乾燥フィルターや乾燥経路を確認します。

乾燥フィルターにホコリがたまると、乾燥時間が長くなったり、乾きムラが起きたりする場合があります。

ただし、乾燥フィルターの構造や手入れ頻度は機種によって異なります。フィルターレスをうたう機種でも、糸くずフィルターや別の場所の手入れが必要な場合があります。

本体内部へ歯ブラシや市販の棒を差し込むと、落下や故障につながるおそれがあります。メーカーが指定する方法や専用ブラシ以外で、無理に奥まで掃除しないでください。

洗剤や柔軟剤の臭いが強く残る

臭いを消そうとして洗剤や柔軟剤を増やすと、香りや洗剤成分が強く残り、不快に感じる場合があります。

洗剤は多く入れるほど汚れ落ちがよくなるとは限りません。衣類量、水量、洗剤の濃度に合った使用量を守りましょう。

柔軟剤の香りと生乾き臭が混ざっている場合もあります。香りで隠そうとせず、衣類量、乾燥状態、フィルター、槽内の汚れから確認する方が原因を見つけやすくなります。

ゴム・樹脂のような臭いがする

買ったばかりのドラム式洗濯機では、ゴム、樹脂、機械部品のような臭いを感じる場合があります。

この臭いは、カビ臭や下水臭とは原因が異なる可能性があります。まず、衣類ではなく本体のパッキンや樹脂部分から臭っていないか確認します。

換気をしながら数回使用して臭いが弱くなるかを確認してください。ただし、強い臭いが続く場合や、衣類へ異常な臭いが移る場合は、販売店やメーカーへ相談しましょう。

焦げたような臭い・刺激臭がする

焦げたような臭い、電気部品のような刺激臭、煙がある場合は、通常の汚れや生乾き臭とは分けて考える必要があります。

直ちに運転を中止し、取扱説明書の異常時の手順に従って、メーカーや販売店へ相談してください。

次の症状も同時にある場合は、自分で分解や内部清掃をせず、点検を依頼しましょう。

  • 煙が出る
  • 本体が異常に熱い
  • 異音が続く
  • エラー表示が繰り返される
  • 水漏れしている
  • 排水できない

ドラム式洗濯機が臭いときの対処手順

ドラム式洗濯機が臭いときに確認する対処手順

原因が分からない場合は、次の順番で確認すると整理しやすくなります。

1.臭いがどこからするか確認する

衣類、洗濯槽の中、洗濯機の外側、排水口周辺のどこから臭うかを確認します。

衣類だけが臭うなら乾燥不足や洗濯物側、洗濯機置き場全体が臭うなら排水口側を疑いやすくなります。

2.衣類量を減らして運転する

乾燥容量を超えていないか確認し、厚手衣類やタオルを減らして再度乾燥します。

乾燥後はすぐに取り出し、衣類に湿気が残っていないか確認してください。

3.乾燥フィルターと排水フィルターを清掃する

取扱説明書に従って、乾燥フィルターと排水フィルターのゴミを取り除きます。

運転中にフィルターを外したり、内部へ水や物を入れたりしないでください。

4.ドアパッキンと洗剤投入部を確認する

パッキン裏の糸くず、水分、髪の毛を取り除きます。洗剤ケースや自動投入タンクに、ぬめりや洗剤残りがないかも確認しましょう。

5.取扱説明書に沿って槽洗浄する

洗濯槽からカビ・雑巾のような臭いがする場合は、メーカーが案内するコースと洗浄剤で槽洗浄します。

塩素系の洗浄剤は、酸性タイプの製品やほかの洗浄剤と混ぜないでください。使用できる洗浄剤の種類と量を、取扱説明書で必ず確認しましょう。

6.排水口と排水ホースを確認する

下水臭がある場合は、排水口周辺の汚れ、ホースの接続、排水トラップの状態を確認します。

本体を動かさないと確認できない場合や、排水設備に問題がありそうな場合は、管理会社や専門業者へ相談してください。

7.改善しなければメーカーへ相談する

フィルター清掃、槽洗浄、衣類量の見直しをしても強い臭いが続く場合は、乾燥経路や本体内部の点検が必要な可能性があります。

機種名、購入時期、臭いが出る運転コース、臭いの種類、エラー表示の有無をまとめてから相談すると状況を伝えやすくなります。

乾燥後の生乾き臭を防ぐ使い方

一度臭いが改善しても、衣類量や手入れ方法が同じままだと再び気になる場合があります。

  • 洗濯容量ではなく乾燥容量を基準に入れる
  • 厚手衣類を詰め込みすぎない
  • 洗濯前の濡れたタオルや衣類を長時間ためない
  • 運転終了後はできるだけ早く取り出す
  • 乾燥フィルターを機種の指定頻度で手入れする
  • 排水フィルター、パッキン、槽内も定期的に確認する
  • 洗剤・柔軟剤を適量にする

フィルターや自動投入タンクなどの手入れ場所・頻度は、メーカーや機種によって異なります。お使いの機種の取扱説明書を確認し、指定された頻度と方法で手入れしてください。

買ったばかりなのに臭う場合

新品のドラム式洗濯機で自動投入や排水口の臭い原因を確認する様子

次の表は、新品のドラム式洗濯機で感じやすい臭いを、素材臭・乾燥不足・洗剤量・排水口まわりに分けて確認するためのものです。

臭い確認すること
ゴム・樹脂臭パッキンや新品部品からの素材臭か
生乾き臭乾燥容量を超えていないか、衣類が厚手ではないか
洗剤臭洗剤・柔軟剤の量や自動投入設定が合っているか
下水臭排水ホースの接続、排水口、排水トラップに問題がないか

設置直後から強い下水臭がする場合は、洗濯機本体ではなく排水口やホースの設置状態が関係している可能性があります。

自分で洗濯機を動かさず、設置業者、販売店、賃貸の管理会社へ確認してください。

自動投入でも臭う場合

自動投入機能があっても、臭いが完全になくなるわけではありません。

洗剤・柔軟剤の基準量設定が製品に合っていない場合や、タンク・投入経路に洗剤が残っている場合があります。

次の点を確認しましょう。

  • 使用している洗剤・柔軟剤の基準量が正しく設定されているか
  • 香りを強くするために投入量を増やしていないか
  • 自動投入タンクに古い洗剤を継ぎ足していないか
  • タンクや投入経路を指定頻度で手入れしているか
  • 洗剤や柔軟剤の種類を変えた際に設定を見直したか

自動投入の清掃方法は機種によって異なります。タンクだけでなく、投入経路の洗浄操作が必要な機種もあるため、取扱説明書を確認してください。

一人暮らしで臭いトラブルが起こりやすい条件

一人暮らしでは、洗濯物が少ない一方で、休日までためてまとめ洗いする人もいます。

気をつけたい条件臭いにつながる可能性
濡れたタオルや衣類をためる洗濯前から衣類に臭いが残りやすい
休日にまとめ洗いする乾燥容量を超えやすい
運転後に取り出し忘れる湿気のある状態で放置しやすい
手入れを後回しにするフィルターやパッキンに汚れがたまりやすい
排水口へ手が届かない下水臭の原因を確認しにくい
ワンルームに住んでいる臭いが生活空間へ広がりやすい

ヒートポンプ式を購入する前であれば、本体サイズだけでなく、乾燥フィルターを外せる空間、排水フィルターの位置、排水口へ手が届くかも確認しておくと安心です。

乾燥をほとんど使わない人は、部屋干しと除湿機を組み合わせたり、必要なときだけコインランドリーを利用したりする方法もあります。使用頻度が低い場合は、ドラム式洗濯乾燥機が本当に必要かも含めて検討しましょう。

ヒーター式とヒートポンプ式で臭いやすさは違う?

臭いやすさは、乾燥方式だけでは決まりません。

ヒートポンプ式でもヒーター式でも、衣類の入れすぎ、乾燥不足、洗剤残り、フィルターや槽内の汚れ、排水口の状態によって臭いが発生する場合があります。

乾燥方式を比較するときは、臭いだけでなく、乾燥温度、消費電力量、本体価格、手入れ方法も含めて判断しましょう。

メーカーや管理会社へ相談した方がよい症状

次の症状がある場合は、セルフケアを続けるより、メーカー、販売店、管理会社へ相談した方が安全です。

  • 焦げ臭や強い刺激臭がする
  • 煙が出る、本体が異常に熱くなる
  • 異音やエラー表示が続く
  • 水漏れや排水不良がある
  • 購入直後から強い下水臭がする
  • 排水口やホースを自分で確認できない
  • 指定された清掃をしても強い臭いが続く
  • 本体内部や乾燥経路の奥から臭う

本体内部の分解や、洗濯機を傾けて行う作業は、故障や水漏れにつながる可能性があります。取扱説明書で利用者が行える範囲を超えて作業しないでください。

まとめ

ドラム式洗濯機のヒートポンプ式は、乾燥方式そのものが必ず臭い原因になるわけではありません。

  • 生乾き臭は、衣類の入れすぎや乾燥不足を確認する
  • カビ・雑巾臭は、洗濯槽やドアパッキンを確認する
  • 下水・ドブ臭は、排水口や排水ホースを確認する
  • ホコリ臭は、乾燥フィルターや乾燥経路を確認する
  • 洗剤臭は、洗剤・柔軟剤の量と自動投入設定を確認する
  • 焦げ臭や刺激臭がある場合は使用を止めて相談する

臭いが気になったら、最初から洗剤やクリーナーを増やすのではなく、衣類・洗濯槽・フィルター・排水口のどこから臭うかを切り分けることが大切です。

取扱説明書に沿って手入れしても改善しない場合は、無理に分解せず、メーカーや管理会社へ相談してください。

参考文献・出典

※フィルターの構造、手入れ頻度、使用できる洗浄剤、相談方法は、メーカーや機種によって異なります。実際のお手入れは、お使いの機種の取扱説明書とメーカー公式情報を確認してください。

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