ヒーター式とヒートポンプ式はどっち?違いと向いている人を比較

ヒーター式とヒートポンプ式の違いを比較するアイキャッチ画像

洗濯乾燥機を選ぶとき、「ヒーター式とヒートポンプ式は何が違うのか」「結局どちらが自分に合うのか」と迷うことがあります。

結論として、洗濯のたびに乾燥まで使い、乾燥時の消費電力量や衣類への熱負担を抑えたい人はヒートポンプ式が向いています。

一方、乾燥を雨の日や急ぎのときだけ使い、本体価格を抑えたい人はヒーター式も候補です。

ただし、方式だけでは決められません。乾燥容量、本体寸法、乾燥時間、運転音、手入れ方法は機種ごとに異なります。特に一人暮らしでは、実際に乾燥を使う頻度と、部屋へ無理なく設置できるかを基準に判断しましょう。

目次

ヒーター式とヒートポンプ式はどっち?

どちらがよいかは、主に乾燥を使う頻度と、何を優先するかで決まります。次の表は、重視したい条件ごとに選びやすい乾燥方式を整理したものです。

重視すること向いている方式理由
洗濯のたびに乾燥するヒートポンプ式消費電力量を抑えやすい傾向がある
衣類への熱負担を抑えたいヒートポンプ式比較的低温の風で乾かす
本体価格を抑えたいヒーター式価格を抑えた機種も選びやすい
雨の日や急ぎのときだけ乾燥するヒーター式も候補使用頻度が低ければ初期費用を優先しやすい
部屋干しで困っていない縦型洗濯機も候補高額な乾燥機能を使わない可能性がある
ベランダや浴室乾燥がないヒートポンプ式を検討しやすい乾燥を日常的に使う可能性が高い

ヒートポンプ式は省エネ性に優れた方式ですが、すべての人に必要とは限りません。乾燥をほとんど使わないなら、高い本体価格に見合うメリットを感じにくい場合があります。

反対に、本体価格だけでヒーター式を選び、毎回乾燥すると、購入後に消費電力量や衣類への熱負担が気になる可能性があります。

ヒーター式とヒートポンプ式の違い

ヒーター式とヒートポンプ式の乾燥方法の違い

ヒーター式とヒートポンプ式の大きな違いは、温風の作り方です。その違いが、乾燥温度、消費電力量、衣類への負担、本体価格などに表れます。

比較項目ヒーター式ヒートポンプ式
乾燥の仕組みヒーターで温風を作る空気中の熱を利用して温風を作る
乾燥温度高めになりやすい比較的低温
消費電力量大きくなりやすい傾向抑えやすい傾向
衣類への熱負担縮みや傷みに注意が必要比較的抑えやすい
本体価格価格を抑えた機種もある高くなりやすい
乾燥時間機種・容量・コースによる機種・容量・コースによる
本体サイズ比較的小型の機種もある大型モデルが多い傾向
乾燥中の熱気方式によって周囲へ出やすい比較的抑えやすい
乾燥中の冷却水水冷除湿式では使用する乾燥時の除湿には基本的に使用しない
手入れ機種ごとに異なる機種ごとに異なる
向いている人初期費用重視・乾燥頻度が低い人乾燥頻度が高い・省エネ性重視の人

※上記は一般的な傾向です。ヒーター式でも低温風を使う製品があり、ヒートポンプとヒーターを組み合わせた乾燥方式もあります。候補機種の公式仕様を確認してください。

乾燥の仕組みが違う

ヒーター式は、ドライヤーのようにヒーターで温風を作り、衣類へ当てて乾かす方式です。

一方、ヒートポンプ式は、空気中から集めた熱を利用して温風を作ります。湿気を含んだ空気から水分を取り除き、温め直した空気を循環させて乾燥します。

ヒーター式には、湿った空気を水で冷やして除湿する水冷除湿式や、湿気を含んだ空気を機外へ出す排気式などがあります。

同じヒーター式でも、乾燥温度、冷却水の使用、周囲へ出る熱気が異なるため、機種ごとの確認が必要です。

ヒートポンプ式は比較的低温で乾燥する

ヒートポンプ式は、ヒーター式より比較的低い温度で乾燥するのが特徴です。

乾燥時の温度が低いため、衣類の縮みや熱による負担を抑えやすい傾向があります。タオルや普段着を頻繁に乾燥したい人に向きやすい方式です。

ただし、ヒートポンプ式ならどの衣類でも乾燥できるわけではありません。タンブル乾燥禁止の表示がある衣類や、熱に弱い素材は乾燥機へ入れないようにしましょう。

消費電力量はヒートポンプ式の方が抑えやすい

ヒートポンプ式は空気中の熱を再利用するため、ヒーターで温風を作る方式より消費電力量を抑えやすい傾向があります。

乾燥を頻繁に使う人ほど、この違いを重視する意味が大きくなります。反対に、年に数回しか使わない場合は、電気代の差よりも本体価格の差を大きく感じる可能性があります。

実際の電気代は、機種、乾燥容量、コース、洗濯物量、電気料金プランによって変わります。候補機種の仕様表にある消費電力量を比較してください。

本体価格はヒートポンプ式の方が高くなりやすい

ヒートポンプ式は、価格帯が高いドラム式洗濯乾燥機に搭載されることが多く、本体価格も高くなりやすい傾向があります。

ヒーター式には、比較的価格を抑えた機種や、コンパクトさを重視した機種もあります。

ただし、方式だけで価格が決まるわけではありません。容量、自動投入、温水洗浄、スマートフォン連携など、ほかの機能によっても価格は変わります。

乾燥時間は方式だけでは決まらない

乾燥時間は、ヒーター式かヒートポンプ式かだけでは判断できません。

同じ方式でも、機種、乾燥容量、運転コース、洗濯物の量や素材によって所要時間が変わります。省エネコースでは、標準コースより時間が長くなる場合もあります。

候補機種を比べるときは、カタログや公式仕様に記載された「洗濯~乾燥時間」を同じ容量・同じようなコースで比較しましょう。

本体サイズや周囲への熱気にも違いがある

ヒートポンプ式は、大容量のドラム式洗濯乾燥機に搭載されることが多く、本体が大きくなりやすい傾向があります。

一方、ヒーター式には比較的コンパクトな製品もありますが、排気タイプでは乾燥中の熱気や湿気が周囲へ出やすい場合があります。

ワンルームや狭い洗面所では、方式だけでなく、本体寸法、ドアの開閉空間、運転音、乾燥中の室温への影響も確認したいところです。

手入れのしやすさは機種ごとに確認する

乾燥機能付き洗濯機では、乾燥経路にたまる糸くずやホコリへの対策が必要です。

乾燥フィルター、排水フィルター、ドアパッキンなど、掃除する場所や頻度は機種によって異なります。

自動お手入れ機能があっても、その対象範囲は機種によって異なります。排水フィルターやドアパッキン、洗濯槽など、利用者による手入れが別途必要な場合があります。

忙しくて手入れを後回しにしやすい人は、購入前に取扱説明書を確認し、自分で続けられそうかを見ておきましょう。

ヒーター式のメリット・デメリット

次の表は、ヒーター式を選ぶときに見ておきたいメリットと注意点を整理したものです。

メリットデメリット
本体価格を抑えた機種もある消費電力量が大きくなりやすい
比較的コンパクトな機種もある高温による衣類への負担に注意が必要
乾燥頻度が低い人も選びやすい方式によって熱気や湿気が出やすい

ヒーター式は、乾燥を必要なときだけ使う人や、初期費用を抑えたい人に向きやすい方式です。

ただし、毎回乾燥する予定なら、購入時の安さだけでなく消費電力量も確認しましょう。

ヒートポンプ式のメリット・デメリット

次の表は、ヒートポンプ式を選ぶときに見ておきたいメリットと注意点を整理したものです。

メリットデメリット
消費電力量を抑えやすい本体価格が高くなりやすい
比較的低温で乾燥できる大型の機種が多い傾向がある
衣類への熱負担を抑えやすい乾燥を使わないとメリットを活かしにくい
乾燥時の除湿には基本的に冷却水を使わない機種によっては手入れ箇所が複数ある

ヒートポンプ式は、洗濯物を干す手間を日常的に減らしたい人に向きやすい方式です。

ただし、乾燥をあまり使わない人にとっては、本体価格や本体サイズの負担が先に気になる場合があります。

ヒーター式が向いている人

  • 乾燥は雨の日や急ぎのときだけ使う
  • 洗濯物の量が少ない
  • 部屋干しや外干しと併用する
  • 本体価格を優先したい
  • 比較的コンパクトな機種を探している
  • 乾燥機能を使う頻度がまだ分からない

乾燥をたまにしか使わない場合は、ヒートポンプ式の省エネ性より、本体価格や置きやすさを優先する選び方もあります。

ただし、生活が変わり、乾燥を頻繁に使う可能性があるなら、候補機種の消費電力量も比較しておきましょう。

ヒートポンプ式が向いている人

  • 洗濯のたびに乾燥まで終わらせたい
  • 洗濯物を干す時間を減らしたい
  • ベランダや浴室乾燥がない
  • タオルや普段着を頻繁に乾燥する
  • 衣類への熱負担を抑えたい
  • 長期的な消費電力量を重視する
  • 本体を置けるスペースと予算がある

乾燥機能を生活の中心として使うなら、ヒートポンプ式のメリットを感じやすくなります。

特に、外干しできない、帰宅が遅い、洗濯物を干す作業が負担という人は、初期費用だけでなく家事時間の減り方も含めて判断しましょう。

一人暮らしはどちらを選ぶ?

一人暮らしの乾燥頻度や部屋条件に合わせて洗濯乾燥機を選ぶ様子

一人暮らしでは、家族人数よりも乾燥頻度と住環境で選ぶのがポイントです。

一人暮らしの条件選びやすい候補判断理由
ほぼ毎回乾燥するヒートポンプ式省エネ性を活かしやすい
雨の日だけ乾燥するヒーター式も候補初期費用を優先しやすい
ベランダ・浴室乾燥がないヒートポンプ式を検討日常的に乾燥を使いやすい
部屋干しで困っていないどちらも急いで選ばなくてよい乾燥機能を使わない可能性がある
洗濯機置き場が狭い寸法を優先方式が合っても置けなければ使えない
夜に洗濯する運転音を比較ワンルームでは生活空間に音が届きやすい
手入れが苦手掃除方法を優先面倒だと乾燥を使わなくなる可能性がある

一人暮らしだからヒーター式で十分とは限りません。洗濯物の量が少なくても、外干しできず、毎回乾燥するならヒートポンプ式が合う可能性があります。

反対に、部屋干しで困らず、乾燥をほとんど使わないなら、高額なヒートポンプ式を選ぶ必要性は低くなります。

乾燥方式で買って後悔しやすいケース

安さだけでヒーター式を選ぶ

本体価格だけでヒーター式を選び、購入後に毎回乾燥すると、消費電力量や衣類への熱負担が気になる可能性があります。

日常的に乾燥する予定なら、購入価格だけでなく、候補機種の消費電力量も比較しましょう。

乾燥を使わないのにヒートポンプ式を選ぶ

省エネ性能に魅力を感じても、乾燥機能を使わなければ、そのメリットを活かせません。

外干しや部屋干しで困っていない人は、乾燥機能にかける予算をほかの機能へ回す方法もあります。

洗濯容量だけを見て乾燥容量を確認しない

洗濯乾燥機は、洗濯容量より乾燥容量が少ないことがあります。

洗濯物を上限近くまで入れると、そのまま全量を乾燥できず、途中で一部を取り出す必要が出る場合があります。

乾燥まで自動で終わらせたい人は、洗濯容量ではなく、普段の洗濯物が乾燥容量に収まるかを確認しましょう。

本体サイズや搬入経路を確認しない

希望する方式の機種を見つけても、洗濯機置き場へ入らなければ設置できません。

本体の幅・奥行き・高さだけでなく、防水パン、蛇口、ドアの開閉空間、玄関、廊下、階段、エレベーターを確認してください。

特にドラム式は前面にドアが開くため、洗濯物を出し入れする空間も必要です。

運転音や手入れを軽視する

洗濯乾燥運転は、洗濯だけより運転時間が長くなります。ワンルームや夜間運転では、乾燥時の音が気になる場合があります。

また、フィルターや排水まわりの掃除が負担になると、購入後に乾燥機能を使わなくなる可能性があります。

候補機種の運転音と手入れ方法を購入前に確認しましょう。

購入前に確認したい10項目

洗濯乾燥機の設置寸法と乾燥容量などを購入前に確認する様子

次の表は、乾燥方式だけでなく、乾燥容量、消費電力量、設置寸法、運転音、手入れ方法まで購入前に確認するためのチェック項目です。

確認項目見る内容
乾燥方式ヒーター式・ヒートポンプ式・組み合わせ方式
乾燥容量普段の洗濯物を一度に乾燥できるか
消費電力量洗濯~乾燥運転時の公式数値
乾燥時間標準・省エネなどコース別の所要時間
標準使用水量乾燥時に冷却水を使う方式か
本体寸法給排水ホースを含む幅・奥行き・高さ
ドアの開閉左右の開き方と前方スペース
運転音洗濯・脱水・乾燥時の表示値
手入れ方法フィルター、排水口、ドアパッキンなど
搬入経路玄関、廊下、階段、曲がり角、エレベーター

比較するときは、方式名だけを見るのではなく、候補機種の公式仕様を横に並べて確認するのがおすすめです。

同じヒートポンプ式、同じヒーター式でも、乾燥容量や所要時間、音、手入れ方法には差があります。

乾燥をあまり使わないなら買わない選択肢もある

乾燥を雨の日や大物のときにしか使わないなら、洗濯乾燥機を買わない方法もあります。

部屋干しスペースがある人は、除湿機やサーキュレーターを使う方法があります。毛布や布団などを年に数回乾かすだけなら、コインランドリーを利用する方が身軽な場合もあります。

ただし、乾燥を頻繁に外部へ頼むと、移動や待ち時間が負担になります。日常的に干す手間をなくしたいなら、自宅の洗濯乾燥機を検討する価値が高くなります。

まとめ

ヒーター式とヒートポンプ式は、温風の作り方が異なり、消費電力量、乾燥温度、衣類への負担、本体価格などに違いがあります。

  • 乾燥を頻繁に使う人は、ヒートポンプ式が向きやすい
  • 乾燥をたまに使う人は、ヒーター式も候補になる
  • ヒートポンプ式は比較的低温で、衣類への熱負担を抑えやすい
  • ヒーター式には、価格を抑えた機種や比較的小型の機種もある
  • 乾燥時間・音・手入れは、方式だけでなく機種ごとに確認する
  • 一人暮らしでは、乾燥頻度・置き場所・予算を基準に選ぶ
  • 洗濯容量だけでなく乾燥容量も確認する

迷ったときは、方式名だけで決めず、自分がどのくらい乾燥を使うかから考えてみてください。

洗濯のたびに乾燥して家事を減らしたいならヒートポンプ式、本体価格を抑えて必要なときだけ乾燥したいならヒーター式が選びやすくなります。

最後は、乾燥容量、本体寸法、消費電力量、運転音、手入れ方法を公式仕様で確認し、無理なく使い続けられる機種を選びましょう。

参考文献・出典

※製品の乾燥方式、仕様、販売状況、価格、対応機能などは変更される場合があります。購入前に、メーカー公式情報、販売店の商品情報、候補機種の取扱説明書や仕様表を確認してください。

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